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いい歯科医師かどうかの見極め方って?
某雑誌で歯科関連の特集記事が掲載されていました。
その中に「頼れる歯科医師とは?」「治療のチェックポイント」の中で、
” ラバーダム防湿をやっているか否か “ ということがポイントとして挙げられていました。
ご存知の通りお口の中は細菌だらけです。
そんな環境で行われる歯科の治療、特に根管治療は、周囲に大量に存在する細菌が、
根管の中に侵入するのを防ぐ必要があります。
唾液をコントロールして根管内への侵入を防ぎながら処置をしなければ感染や再発の
原因になるからです。
そのためには、治療しない部位をゴム製のシートで覆う「ラバーダム防湿」を用いるのが
最適です。
ラバーダム防湿とは主に根管治療の際に、治療する歯牙に薄いゴムのシートを被せ、
治療する歯牙だけを露出させ、根管内に唾液や細菌が入らないようにし、無菌的な環境を作って
行う治療方法です。
アメリカ歯内療法学会のポジションステートメントに「スタンダード・オブ・ケア」
(日本では標準治療と言われています)と書いてあるように、アメリカではラバーダムは
必須アイテムです。
歯の治療を受けて痛みが消えなかった患者100人への調査で、87%はラバーダム不使用だった
という論文もあるほどです。
ところが日本では決して普及率は高くなく、まだまだ実施している歯科医院は多くはありません。
このラバーダム防湿、実はやっても保険診療では点数がないため、請求できないのです。
そのような理由とラバーを掛ける手間が面倒だという理由で使わない先生方は多いです。
中には「保険請求できないということは国がラバーダム防湿をする必要がないと言ってる
ということだ」と詭弁を弄する輩も (~_~;)

例えば盲腸の開腹手術をする場合、当然ながら完全に滅菌消毒されたオペ室で手術しますよね?
強いて言えばラバーダム防湿をしないで処置をするということは、盲腸をオペ室ではなく
外来で手術をするようなものなのです。
当然感染リスクはオペ室とは比較にならないほど高くなります。
根管治療の成功の鍵はいかに根管内の細菌を除去(減らす)できるかなのです。
そこに細菌だらけの唾液が根管内に入ってしまったら治療が上手くいくはずがありません。
しかも一度感染した根管を治療する場合、ラバーダム防湿はもちろん、可能な限り1~2回で
治療を終わらせることが理想です。
何度も根っこの治療と称して短時間で根管内の薬だけを交換しても良くはならないのです。
感染が認められる場合感染源を速やかに除去する必要があるのです。
先ほどの盲腸の例で言えば、盲腸のオペを数回に分けたり何回もやりませんよね?
医科では1回で感染源を除去するのは当然であり必須なのです。
根管も同様なはずなのですが、実際はどうでしょう?
ラバーダム防湿はやらず、何度も何度も根管治療と称して短時間で根管内の薬の交換だけ。
これでは良くなるはずがありませんし、予後も悪いのは当然です。

当クリニックでは、根管処置(抜髄、感染根管処置)の際は基本的にラバーダム防湿を行っています。
患者さんには「歯に唾液が入らないようにマスクをかけますね!」とお声かけしております。
虫歯等で歯冠の崩壊が著しくこのままではラバーを掛けられないような歯でも、一度虫歯の治療で
使用するレジン(プラスチック)で歯冠を暫間的に再現してラバーを掛けられるようにしています。
非常に非効率的ですが歯牙をできる限り長持ちさせるためには妥協はできません。
それでも100%治癒させること難しいのです。
それ故コスト面等の理由もあり、いとも簡単に抜歯してインプラントにしてしまう歯科医は多いです。
経営的にも魅力的だからです。

ここでちょっと考えてみてください。
インプラントを積極的に勧めるドクターとインプラントを一切やらないドクターと、
どちらが、傷んだ歯牙を何とか治療して温存しようとするでしょうか?
答えは明白ですよね ⁈
私が医局に残って間もない頃、開業なさっていたOBの先生に
「インプラントは魔物だよ!」と言われたことがあります。
インプラントという選択肢を得た瞬間から、歯牙を温存しようという思考は少なからず
停滞もしくは停止するものだと。
私は開業当初から一貫としてインプラントを一切やらないと心に決めています。
(脱インプラント宣言参照)
その決意こそが、何とか歯牙を温存しよう、そしてそのためにはどんなに非効率的でも
ラバーダム防湿をしようという気持ちに繋がっているのだと思います。
以上、クリニック選びの参考になれば幸いです (^^)

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