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院長ブログ
SH療法について SH療法を知るきっかけとは?
きっかけは、自分自身の口腔内です。
私は大学生の時にいわゆる “成人矯正” をしました。
狭窄歯列弓で前歯の歯並びが悪かったのと、俗に言う “出っ歯 ” だったので歯が並ぶスペースが無く、
小臼歯を上下左右4本抜歯して矯正しました。
(合わせて親知らずも上下左右4本抜きましたから合計8本!)
歯にブラケットという金属の装置を接着してワイヤーで歯を並べる本格矯正です。
3年程で矯正は終了。
見た目には良くなりましたが、臼歯を4本喪失したことと、歯根先端が吸収して
短くなってしまいました。
特に前歯の吸収が著しいですが、これは当時成人矯正の常識として仕方が無いことで、
小臼歯の抜歯(4-4抜歯)すらも疑うことすらありませんでした。
大学卒業後補綴科(義歯を専門に取り扱う科)と言う所で、特に総義歯学を学び、
開業後は入れ歯での治療を専門的に始めました。
特に義歯とは関係性の深い咀嚼という観点から口腔内を見ていくと、
歯牙を喪失するということは紛れもない多大なリスクで、年齢が高くなるにしたがい大きな
フレイルに繋がります。
日頃歯を喪失した多くの患者さんと接して、入れ歯で機能回復を図ることに限界を感じる
こともあります。
その中には過去に矯正を行い便宜抜歯をやむなく選択し、その影響でオーラルフレイルが
低下しているケースも多く見うけられるのです。
しかも術後の管理が不十分でいわゆる ” 後戻り ” を起こしてしまい、せっかく綺麗に並んだはずの歯が
見るも無残な状態になり、虫歯が沢山出来てしまっているケースもあります。
自分自身が還暦を迎え(2023年)、今後の口腔機能の低下を危惧している折、睡眠時無呼吸の傾向もあることから色々調べる中でたまたま ” SH療法 ” の存在を知ることとなりました。